通信制高校の「暗い、静かなイメージ」が、ID学園高校のオープンキャンパスで一変
中学卒業後は全日制の私立高校に進学しました。校舎が綺麗で雰囲気も良く、学校自体は気に入っていたのですが、トラブルから不登校になりました。転校を考えるも都立高校は9月からしか転入できず、母親に勧められて通信制高校への転入を検討するようになりました。
中学生の妹が不登校で早くから母親と一緒に通信制高校への進学を探していたため、母親が通信制高校についてある程度の知識をもっていたからです。そして、転入先を見つけるためにいくつかの通信制高校のオープンキャンパスに参加してみることにしました。
オープンキャンパスに参加するまで通信制高校に通学コースがあることを知らず、基本的にオンライン学習でたまに登校する学校だと思っていました。友達もできづらい、暗い、静かなイメージを持っていたため、母親に通信制高校を勧められても特に期待することはなく、「高卒資格を得るだけの場所」と考えていました。
そんなイメージが一変したのが、ID学園高等学校(以下、ID学園高校)のオープンキャンパスに行ってからです。他の通信制高校に比べてもキャンパスの雰囲気が違い、先生たちは私の話に興味深けに耳を傾け、とてもフレンドリーに接してくれました。授業を見学すると、起業・ビジネスコースではバングラデシュの伝統工芸品を販売して売上を製作者に還元するフェアトレードプロジェクトに取り組んでいて、どの生徒も楽しそうに企画を練っている。自分がこの学校に入学したらどうなるか簡単にイメージできましたし、もともと社会が得意でビジネスに興味があったため、「起業・ビジネスコースで専門的な知識を身に付ければ、やりたいことが見つかるかもしれない」と思い入学を決め、今年7月に転入しました。
ID学園高校には転入生が多いので、転入生同士で交流する「転入式」と在校生も交えてクイズやゲームに挑戦する「ウェルカムパーティー」が毎月開催されています。オープンキャンパスに参加する前は「通信制高校では友達なんてできないだろう」と思っていましたが、転入式でいきなり気の合う子と知り合い、意気投合。すぐに友達ができました。いまとなっては、なぜ通信制高校で友達ができないと思い込んでいたのかわかりません。

校則や制服はなく、規律はゆるい。でも、誰とでも仲良くできる空間が心地良い
起業・ビジネスコースは週5日登校できるコースです。登校は強制ではなく、私は主にビジネス関連の授業に出席し、登校しない日は家でレポートや英検対策の勉強をしています。レポートは授業動画を見て問題を解き、わからないところがあればチャットツールで先生に質問して解決。通信制高校は登校や授業を強制されないからこそ自主性と自己管理が大切で、いまは毎朝8時に起床し、1日1本は必ずレポートを作成するよう心掛けています。
また、ビジネス系の授業ではグループワークが多く、外部講師を招いた講義もあります。まだ転入して間もないですが、企業が試作したメタバースをみんなでプレイしてメタバース内で仕事の内容を教わったり、障がい者支援の講演を聞きました。高校生向けのビジネスコンテストでは「eスポーツを浸透させるための施策」を原稿用紙にまとめるなど、いろいろな講演やプロジェクトがめじろ押しで授業はとても楽しいです。
いまは在校生や中学3年生が参加する「ID夏祭り」に向けて、どのような出し物をやるかみんなでアイデアを出し、かつて自分も参加したオープンキャンパスのサポートをしています。
ビジネス系の授業は午後からはじまることが多く、時には少し早めに登校して友達と一緒にランチを食べ、放課後もよく友達と話しています。クラスがないので、みんなが集まる地下スペースで雑談をしていたら話しているうちに先輩だと知ることも。同級生だと思い、ついため口を使ってしまっていても問題視するような人はいません。
校則も制服もなく規律はゆるいように見えるけど、誰も否定的なことを言わないし、誰とでも仲良くできる。僕にとっては、全日制高校と比べID学園高校の方が自分らしく過ごせます。

先生たちの影響でフレンドリーな性格に。学校にも「行きたい」と思えるようになった
ID学園高校の良いところは、好きな時に授業に出席して好きな時に帰れることです。いつでも行って良い、という安心感から朝起きるのが苦痛ではなくなり、体調やメンタルに合わせて登校できます。
先生も良い人ばかりで、入学当初から聞けば何でも答えてくれました。先生方の考え方が柔軟なので全日制高校に居た時より距離が近くなり、対話する機会も格段に増えました。その影響から、私自身も人に対してフレンドリーになったと思います。以前は初対面の人と話す時はちゅうちょしていましたが、人と話すことに抵抗感がなくなったおかげで初対面の人ともためらいなく話せるようになりました。
全日制高校では不登校になった私が「学校に行きたい」と思うようになったのも、ID学園高校の環境が自分に合っていたから。親も「ID学園高校に行って良かったね」と喜んでくれています。
もちろん、全日制高校にも良いところはあります。クラスがある方がやはり友達はできやすく、文化祭などの学校行事も楽しかった思い出があります。
ただ、一方でイジメのような行為もあり、退学した生徒がいましたし、地元にも全日制高校からN高等学校に転校した友達がいます。クラスで一緒にいる時間が長いからこそ問題も起きやすいのかもしれません。
起業・ビジネスコースで授業を受けるうちにマーケティングへの興味が湧いてきたので、卒業後は大学の経営学部で学ぶことが目標です。受験方法はおそらく総合型選抜になるため、英検対策の勉強もしています。まずは英検2級に合格し、英語力と起業・ビジネスコースで身に付けたスキルを武器に大学合格を勝ち取りたいです。

取材日:2024年8月
本記事内で話されていることは、個人の体験や感じ方によるものです。現在の学校のカリキュラムや学習の進め方とは異なる場合があります。
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