プレマシード創業のきっかけは、通信制高校です。以来、通信制高校や不登校、医学部予備校に関わるメディア事業を通して、教育業界に携わってきました。WEB広告の代理業やコンサルティング事業、静岡県浜松市での地方創生、モノづくり企業のマッチングなどにも取り組んできましたが、改めて教育事業にフォーカスしようと思ったのは、コロナ禍の通信制高校での出来事がきっかけです。
みなさんも経験されたように、コロナ禍ではさまざまな制限がありました。人と会うのも難しく、通信制高校への取材も以前のようにできなくなりました。
世の中が少し落ち着いた頃、私は久しぶりにある通信制高校へ取材に行きました。
そこは、発達特性をもつ生徒を積極的に受け入れている学校で、コロナ禍で社会全体が閉塞感に覆われている中でも、生徒たちはみんな元気で、大きな声であいさつしてくれました。
その時、ふと思ったのです。通信制高校はネガティブなイメージを抱かれることも多いけれど、生徒がみんな笑顔で過ごしている学校が悪い学校なわけがない、と。

しかし、一度ついたイメージというものはそう簡単に塗り替えることはできません。通信制高校にも、いまだに「何か問題を抱えている生徒が行く学校」というイメージが根強く残っています。
取材先で出会った、とある通信制高校に通っている生徒は、一緒に住んでいる祖父母に対して通信制高校に通っていることを半年間も打ち明けられなかったそうです。その理由は、「通信制高校に通っていると知ったら、きっと失望するだろうから」というものでした。祖父母への気遣いと後ろめたい気持ちから、通信制高校で学んでいることに自信をもって話せるようになるまで黙っていたそうです。
通信制高校の全てが良いものだと、一方的に主張するつもりはありません。
ただ、その子にとって通信制高校が自分らしく過ごせる場所であるのなら、それは選択肢の1つに入るべきだと思っています。
コロナ禍によって、小学校や中学校ではオンラインで学べる仕組みが整備されました。その結果、多くの生徒が学校に行かなくても勉強できることを知り、自由度の高いカリキュラムや環境を求めて、主体的に通信制高校を選ぶことも増えています。現に、それまで約20万人で推移していた通信制高校の生徒数は、2024年度に29万人超まで急増しました。(※1)
10代の学び方は大きく変化し、子どもたちはその変化に柔軟に対応しています。このタイミングで、通信制高校のリアルな情報を届け、多様な学び方を希望する10代の主体的な選択を促すことが教育メディアの使命ではないのか。そう感じたのが、教育事業にフォーカスしたきっかけの1つです。
掲載日:2025年02月
※1)文部科学省「学校基本調査 令和6年度」(「政府統計の総合窓口(e-stat)」)
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00400001&tstat=000001011528
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