学校を休むことに慣れ、通学がプレッシャーに
私は、小学生の頃からよく学校を休んでいました。その理由は、両親が「学校だけがすべてじゃない」という価値観を持っていたからです。「この日は家族旅行に行くから、優衣も学校は休んでいいよ」と言われたら休む。「この日は放課後に1人で留守番しないといけないから、朝からお父さんの職場に来ていいよ」と言われたら休む。そうするうちに少しずつ休み癖がついていきました。
中学に進学してからも、数週間通学したら2~3日休むというサイクルを繰り返していましたが、頻繁に休むと友達やクラスメイトから指摘されるようになりました。すると、毎日通学しなければならないことを少しずつプレッシャーに感じはじめ、夜になっても眠れず、教室から足が遠のくようになりました。日中は保健室に出入りして、放課後は剣道部の練習に熱中しましたが、部活動で落ち込むことがあった時は1~2カ月ほど不登校になってしまいました。
担任の先生と保健室の先生は不登校に理解があり、その後は給食や昼休みの時間帯に登校して午後の授業を受けていましたが、次第に授業に付いていくのが困難になっていきました。学校に行きたくないわけではなかったのに、中学3年に進級する頃には毎日登校して授業を受けることがつらくなり、進路面談では「全日制高校に行きたくない」と先生に伝えました。

個別相談会に参加してルネサンス高校への進学を決意
通信制高校への進学を検討し始めたのは、不登校になっていた中学2年の冬頃です。小学生の頃から仲の良かった友達が同じように不登校になっていて、一緒に調べて通信制高校の比較サイトから資料を取り寄せました。通信制高校について検索すると「通信制高校はやめとけ、人生終わるぞ」といった書き込みもありましたが、自分で見ないことには分からないと考え、友達とルネサンス高等学校(以下、ルネサンス高校)の個別相談会に参加しました。
当時は、山手線に乗ったことがほとんどなかったので、まずは山手線に乗っていることに興奮。新宿代々木キャンパスは最寄りが代々木駅で、前後の新宿駅や原宿駅と比べると乗降者数が少ないため、都心でもここなら通いやすいかもと思いました。 そして、個別相談会では授業やスクーリングについて、先生が丁寧に教えてくれ、特に「授業が続きではなく単発で行われる」ことに惹かれました。中学になって学習内容が難しくなると、授業の冒頭で前回の復習が行われ、学校を休むと「復習している内容が分からない」と感じていたからです。「授業は単発だし、制服もカワイイし、先生もやさしいし、この学校なら楽しく通えそう!」と感じて進学を決めました。

フレンドリーな生徒と先生に囲まれ、自主的に通学するように
ルネサンス高校に入学するまで、「通信制高校には人付き合いや会話が苦手な人が多そう」と思っていました。ところが、始業式で髪がピンク色のキラキラした女の子に話しかけられ、「こんな人もいるんだ!」と高校生活への期待が膨らみました。その女の子は、私と同じくプレマシードのインターンシップに参加している笠作さんです。また、笠作さん以外の子もどんどん話しかけてくれ、入学前のイメージとは真逆の人たちが集まっていました。
先生との距離も近く、友達感覚です。生徒も先生もおしゃべりでフレンドリーだから、自分から学校になじもうと頑張る必要がなく、学校が自分に合わせてくれます。それがとても心地良いです。
いまは通学スタンダードコースで月・水・金の週3日通学しています。8時に起きて9時に家を出て、10~15時まで講義を受けます。ただ、火・木も教室は開放されているので、時には週5日通学してレポートを解いたり、先生と遊んで過ごしています。中学生の頃は、毎日通学しなければならないことにプレッシャーを感じていましたが、ルネサンス高校では自主的に通うようになり、性格も以前より明るくなりました。
そのおかげもあり、いまは飲食店でアルバイトを始め、ルネサンス高校のオープンキャンパスでスタッフも務めています。オープンキャンパスでは「子どもが通信制高校に入学することに納得していない保護者」とも話しますが、少しでも前向きな気持ちで通信制高校を選んでもらえるよう、私自身の不登校経験とルネサンス高校で自主的に通学できるようになったことを伝えています。

子どもの頃からの夢を叶えるために大学進学を目指す
小学校の卒業文集では「東京ディズニーランドや東京ディズニーシーのキャストになりたい」と書きました。その夢はいまも変わっていません。英語力を伸ばすために、まずは大学進学を目標に、塾に通い受験勉強に励んでいます。フロリダのディズニーでインターンシップができるプログラムがあるので、大学生になったら私も参加したいと思っています。
取材日:2025年2月
本記事内で話されていることは、個人の体験や感じ方によるものです。現在の学校のカリキュラムや学習の進め方とは異なる場合があります。
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