中学校の厳しい雰囲気になじめず、中1の夏休み明けから不登校になる
コロナ禍で緊急事態宣言が出された中、私は中学校へ進学しました。休校が終わったのは6月になってから。晴れて中学生として学校に通い始めましたが、小学校とは違う厳しい上下関係などの雰囲気になかなかなじめず、友達もできませんでした。さらに忙しいスケジュールにも慣れず、夏休み明けから不登校になってしまいました。
双子の姉も小学生の頃から不登校だったため、中学時代は姉妹そろって家で過ごすことになったのです。
私が不登校になってしばらくたった頃、姉がプログラミングに興味を持ち、アプリを開発するための勉強を始めました。不登校中はそれほど勉強をせず、動画や配信を見てばかりだったので、姉に影響されて私もWEBサイトを制作できるHTMLを独学で学習することにしました。すると、自分でWEBサイトを作れることが面白く、プログラミングをもっと学びたいと思うようになりました。
姉も私も中学を卒業するまで不登校が続いていたため、進学先は自然と通信制高校に絞られました。姉とも相談し、プログラミングを学べる通信制高校としてN高等学校と代々木グローバル高等学院が候補に挙がりました。ただ、N高校の通学プログラミングコースは将来も見据えてプログラミングを学ぼうとする「ガチ勢」が多いように感じ、プログラミングに加えて英語も学べる代々木グローバル高等学院に進学しました。ちなみに、姉はN高校に進学して今も在籍しています。

入学前のイメージとは真逆の、和気あいあいとした校風
私が入学したのは、代々木グローバル高等学院のDYOコースです。代々木グローバル高等学院には海外への留学プログラムがあるので、英語や留学に興味のある生徒が多く通っています。DYOコースでは、自分の目標に合わせて学ぶ内容を選択でき、プログラミングや韓国語なども学べます。
通学日数は週5日ですが、これは「週に5日、自由に登校できる」仕組みで、キャンパスには週3日登校して他の日は習い事やアルバイトをするなど、高校生活を自分でデザインできる点が魅力です。
実は、進学に向けて通信制高校のことを調べるまで、通学コースがあるとは知りませんでした。ただ、通学コースといっても私と同じように不登校だった子が多いだろうし、私自身も決してコミュニケーション能力が高いわけではないので「学校でも基本的には一人で過ごすのだろうな」と思っていました。でも、プログラミングを学ぶために入学するのだし、一人で過ごすのも好きなので「それならそれで良い」と考えていたのが正直な気持ちです。
ところが、実際に通い始めると授業はアットホームな雰囲気で和気あいあいとしていて、まったくイメージと違いました。先生も生徒もみんながオープンで、下の名前で呼び合っています。しかも、それは初対面からです。留学から帰国したばかりで、初めて会う人も同じです。先生のことも下の名前で呼ぶのはびっくりしましたが、みんなが下の名前で呼び合う環境なので、試しに名字で呼んでみると違和感しかなく、すぐに止めました。
自由登校の良いところは、登校してもしなくても誰も気にしないことです。中学で不登校だった時は何度か校内の相談室に通って先生と話していましたが、たまにクラスメイトに会うと「どうしてたの?」と恐る恐る声を掛けられ、相手も自分も気まずくなっていました。でも、今は久しぶりに会えば「久しぶりー!」と言い合うだけです。なぜ学校に来なかったのか、学校に来ない間に何をしていたのかなんて誰も気にしません。 オープン&フレンドリーで、だけど配慮もしてくれるこの環境が私はとても心地良く、この環境のおかげで性格も明るくなりましたし、小学校、中学校ではできなかった「何でも話せる、一緒に居ることが楽しい友達」もできました。

エンジニアになるため、大学でも勉強したい
代々木グローバル高等学院で自己肯定感が上がり、土日にはコールセンターのアルバイトもしています。当初は私にできるか不安でしたが、気付けばこのアルバイトを始めて1年がたちました。人に提案する仕事ができるようになったのも、代々木グローバル高等学院で充実した日々を過ごし、何事にも前向きに取り組めるようになったからです。
入学のきっかけとなったプログラミングについては、1年次の授業でJavaを学びWEBアプリケーションの開発ができるようになり、ショッピングサイトを構築するスキルまでは身に付けました。プログラミングを本格的に学び、自分でWEBサイトを作れるようになったことで「もっとプログラミングを極めたい」と思うようになりました。自然と大学進学を見据えるようになり、総合型選抜だけではなく、一般入試でも受験するために塾にも通い始めました。
代々木グローバル高等学院に入学する時は、「将来エンジニアになれたら良いな」とおぼろげに考えていましたが、今では自分の頑張り次第で手が届く具体的な目標になりました。この目標を達成するために卒業後は大学に進学し、情報系の学部で学びたいと思っています。姉も同じ大学を目指しているので、1年後の合格発表日に一緒に笑えるよう、しっかり勉強に取り組んでいきたいです。

取材日:2025年2月
本記事内で話されていることは、個人の体験や感じ方によるものです。現在の学校のカリキュラムや学習の進め方とは異なる場合があります。
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