全日制高校の課題の多さに体力がもたず不登校に
中学卒業後は大学の附属高校に進学しました。偏差値の高い高校でしたが、自主性を尊重する校風と聞き、勉強を頑張って受験に合格しました。行きたかった高校で新しい学校生活をスタートでき、入学当初は友達とよくカラオケに行き、遊び疲れて帰宅していました。
ところが、しばらくすると宿題や課題図書、英語のプレゼンなど多くの課題が出されるようになりました。もともと勉強や読書は好きでしたが、強いられることに気が進まず、それでも課題だからと時間をかけて取り組むうちに体力の限界がきて体調を崩すことに。1年生のゴールデンウイーク明けには学校を休むことが増えていき、6月から不登校になってしまいました。
課題が多い高校だったので、登校できない期間が長くなると「勉強が遅れてしまう」と不安が募り、次第に「学校に復帰できるのだろうか」と焦るようになりました。不登校になる前後から親に相談していたのでメンタルは安定していましたが、ずっと家に居ると「入学したばかりだけど転校した方が良いのだろうか」とどうしても考えてしまいます。
もう一度学校に通うため、通信制高校に転入するべきかもしれない。そう思うようになった6月末、まるで私の気持ちが分かっていたかのように、母親が「通信制高校に転入することを検討してみては」と話してくれました。相談しようと思っていた矢先だったこともあり、その言葉で転入する決意が固まりましたし、母親から言ってもらえたことでホッとしました。

先生の言葉を重視し、自分にピッタリの学校が見つかる
転入先の高校を決めるために通信制高校の情報収集を始めました。しかし、ネットの口コミや動画は人によってまったく意見が違うので、どれを信じて良いのか分からず、学校のホームページや合同説明会で聞いた先生の話を重視して絞り込んでいきました。
最終的に候補だったのは、都立の新宿山吹高等学校、ID学園高等学校(以下、ID学園高校)、N高等学校です。新宿山吹高等学校は都立だけあって校舎が大きく、施設も充実していました。小学生の頃からピアノを弾いているのでピアノ部があることも魅力でしたが、通学が週1日だけなのが物足りなく感じました。また、時期的に入学が9月となり、卒業に必要な単位を取り切れるか不安でした。
一方、ID学園高校は8月に入学でき、1年次からすべての単位を取ることができました。単位を取れれば卒業時期もずれません。通学も週1日、週3日、週5日と選べ、毎月変更できます。いきなり週5日登校できるか不安だったので、週3日ならリズムをつかめやすそうだと感じました。立川キャンパスの雰囲気も良く、私立の中では学費も安かったです。
N高等学校は数学や英語といった教科授業は少なく、グループワークや総合授業のようなものが多かったです。ただ、大学受験では一般入試も考えていたため、授業内容が自分にはミスマッチだと感じました
学校見学後は父親と話し、「ID学園高校に行きたい」と伝えたら快諾してくれました。高校に入学してすぐに転校することは心苦しかったですが、両親も、通信制高校に転校すると伝えた友達もみんな応援してくれました。そのことが本当に嬉しかったですし、新しい環境で頑張ろうと思えました。
現在は立川キャンパスに週3日通学し、通学日は7時に起きて10時から授業を受けています。週3日通学は心身への負担もなく、自分のペースで学校に通いながら規則正しい生活を送れるようになりました。一方、通学しない日は家で勉強し、余白の時間で好きなピアノや読書を楽しんでいます。
転入前は勉強と課題に追われて無理をした結果、体調を崩して不登校になりました。しかし、今は勉強だけではなく自分の好きなことにも時間を割き、心身を大切にできるようにもなりました。勉強を計画的に進めるための自己管理能力も身につきましたし、私にはID学園高校の仕組みが合っていたのだと感じています。

最高に楽しい、新しい友達とのバスケの時間
卒業後は大学に進学したいと考えていますが、将来の目標はまだ見つかっていません。高校3年間でこれからのことを決めるためにも、いろいろな場所へ行き、いろいろな人と会い、いろいろな経験を積みたいです。そして、さまざまな出来事を通じて大学に通える体力も養っておきたいです。
通信制高校のことを知る前は、「友達はあまりできないんだろうな」と思っていました。ところが、ID学園高校では転入式とウェルカムパーティーが毎月開催され、クイズやゲームを通して仲良くなれるので、気の合う友達もすぐに見つかりました。
通学日の放課後には、友達と一緒に昭和記念公園でバスケットボールをするのが一番楽しい瞬間です。不登校になっていた時は、こんな時間を過ごせるとは思ってもいませんでした。私は今、ID学園高校で青春を満喫しています!

取材日:2025年2月
本記事内で話されていることは、個人の体験や感じ方によるものです。現在の学校のカリキュラムや学習の進め方とは異なる場合があります。
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