オーストラリアへの留学後、日本の学校に窮屈さを感じてしまう
私は中学受験をして中高一貫校に入学し、特に何の疑問も抱かず中学3年の2学期まで過ごしていました。母親の勧めで中学3年の1月から高校に進学する4月までの3カ月間ほどオーストラリアのメルボルンへ留学しました。英語力は英検3級程度でしたが、分からない時はスマホの翻訳アプリを使って会話しようと考え、現地校へ通いました。
オーストラリアの中学生はみんな元気でフレンドリーで、すぐに学校に行くのが楽しくなりました。学校に居ても自由が感じられ、授業ではどこに座っても良いし、トイレのために退席しても良い環境です。ホストファミリーとも仲良くなり、初めての海外留学を満喫できました。
帰国後は予定通り一貫校の高校へ進学しました。ところが、オーストラリアで海外の学校を知った後では以前と同じように学校生活を楽しむことができなくなっていました。
席は決まっていて、トイレで退席すると遅刻扱いになり、2回退席すると欠席扱いになります。宿題の量も多く、何より校則が厳しいのです。「生徒を縛り付けるルールがこんなにあったんだ」と気付き、学校が窮屈に感じられました。また、「高校生の間にもう一度留学したい」という思いもあり、転校を考えるようになりました。

転入理由は明確だったが、友達の問いには冗談でやり過ごした
親に相談した上で、まずは他の全日制高校への転校を検討しました。しかし、年度終わりまでは今の学校に在籍しなければ単位がもらえない時期に差し掛かっており、そこで初めて通信制高校への転入を考え始めました。
正直に言えば、私も親も友達も通信制高校に対して良い印象を持っていませんでした。ネットの口コミなどから「不登校の生徒が多いんだろうな」という印象しかなかったです。
でも、窮屈さを感じるようになった今の学校に在籍し続けるより、自由度が高く、留学の可能性も開ける学校に移った方が良いはずだと思い、親を説得しました。複数の学校で話を聞き、ネイティブの先生から英語を学んで留学もできる代々木グローバル高等学院に転入することを決めました。
転入が決まると学校間での手続きがどんどん進んでいきます。そのスピード感に付いていけず、通信制高校での生活を具体的にイメージできないまま中学から在籍した一貫校を後にする日がやってきました。
通信制高校に転入することを伝えると、友達からは「なんで通信制高校なの? やめた方が良いよ」と言われました。全日制高校に通い続ける友達としてはそれが率直な反応だと思いますし、当時は私も通信制高校への理解が深まっていなかったので、その場では冗談を言ってやり過ごすことしかできませんでした。

キャンパスはとにかく自由。今年9月にカナダ留学も決定
代々木グローバル高等学院では一人ひとりがやりたいことをできるDYOコースに在籍し、週5日通学しています。毎日午前中は英語の授業で、ネイティブの先生の言葉も大体聞き取れるようになりました。英語力が高まっていると実感しますし、英語の授業は留学準備も兼ねているので先生はスラングなども教えてくれます。午後は教科授業やゲーム、レクリエーションを行っています。
入学して最も驚いたのは自由度の高さです。授業はゲーム感覚で、発言も飛び交い、まるでオーストラリアの中学校に通っていた時のようです。この自由な環境が自分には合っていると改めて感じました。
コミュニケーションの面でも海外ベースなので下の名前で呼び合い、先輩にも敬語は使わずフランクに話します。転入当初は緊張していましたが、周りが話しかけてくれるため緊張はすぐにほぐれていきました。代々木グローバル高等学院には留学する生徒が多く、帰国したばかりで初対面の人もたくさんいますが、今では自分から話しかけているほどです。
私は自由な環境と留学を望み、代々木グローバル高等学院に転入しました。自由な環境に関しては、すでに十分すぎるほどかなっています。 そして、もう一つの希望もかない、2025年9月からカナダへ留学することになりました。現地の高校に1年間通う予定で、とても楽しみです。留学中に将来の目標も決めたいと思っています。 通信制高校は時間の使い方も自分次第です。自由に使える余白の時間を活用し、留学までにできる限り英語力を高めたいです。

取材日:2025年2月
本記事内で話されていることは、個人の体験や感じ方によるものです。現在の学校のカリキュラムや学習の進め方とは異なる場合があります。
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