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嫌だなと思うことを生活の軸に置かない方がいい

嫌だなと思うことを生活の軸に置かない方がいい

N高等学校 3年生
碇谷起生

新しい教育の仕組みを作るという目標

私の将来の目標は、教育を時代にあった形に変えていくことです。
現在の教育システムはAIが急速に進化する時代に対して、まだ十分に対応できていない仕組みだと感じています。
AIの進化によって変わっていく世界で、生徒ひとりひとりに合わせた、新たな価値を生み出せる教育の仕組みを作りたい。
今はまだ具体的な内容は決まっていませんが、少しずつ考えていければ良いと思っています。

その目標を叶えるために、起業・ビジネス・ICTを実践的に学べるiU 情報経営イノベーション専門職大学への進学を決めました。
この大学では、基礎知識の習得だけでなく、学生の起業をサポートしてくれる体制が整っているため、在学中は失敗を恐れず起業に挑戦し、自分の力を高めていきたいと考えています。

新しい教育の仕組みを作るという目標<

「余白の時間と実践」で身につけた言語化する力

私が教育に関する起業をしたいと思うようになったのは、中学校、高校での経験がきっかけです。

私は中学生の頃から、実践的ではない、暗記型の勉強が嫌いでした。
全日制高校に進学した時も、最初は「高校で頑張るぞ!」という気持ちを持って入学し、興味があったサッカー部にも入部しました。
しかし、勉強は暗記中心で「実践ではなく、覚えるだけ」というスタイルが自分には合いませんでした。

周囲に合わせることにもモチベーションを感じられず、「ここは自分が進化できる場所ではない」と感じました。その結果、高校1年のゴールデンウィーク前から、学校に行かなくなりました。
ただ、その気持ちを親に相談することができませんでした。言いたくなかったですし、何より上手く伝えられる言葉が見つからなかったからです。自分の心の中には確かな気持ちや感覚があったのですが、当時はそれを言語化することができませんでした。

そうした悶々とした気持ちを抱える中で、以前からCMで目にしていた通信制高校という選択肢もあるのではないか、という思いが自分の中に芽生えました。
全日制高校を辞めて通信制高校へ転入したいと母に話したとき、最初は反対されました。「せっかく入ったのに」という思いもあったし、その時は通信制高校の情報が少なく、ブラックボックスのように感じたのだと思います。
しかし通信制高校について調べていく中で、高校の単位が取れて、大学にも進学もできることを知り少しずつ母の考えも変わりました。

そして高校1年の7月に全日制高校を辞めて、N高等学校(以下、N高)に転入しました。
N高は毎月入学することができ、辞めた翌月の8月から入ることができました。

N高を選んだ理由は「これを学びたい」というものがあったわけじゃありません。プロゲーマを目指す人が通っていたり、有名だったので、私も前から知っていてN高を選びました。
入る前に大きな不安はありませんでしたが「これから自分が何をしていこうか?」という期待と少しの不安が入り混じった気持ちはありました。

しかし、通信制高校のN高に入学したことで圧倒的に自由に使える時間が増えました。そのおかげで好きなことや興味があることをインプットする時間ができ、色々な考え方に触れ、自分のことを客観視する力が身に付きました。

最初はオンラインで学び始めました。時間の自由度が高く、家で勉強をしながら、空いた時間には YouTube で起業家の動画を見たり、好きなゲームをしたりして過ごしていました。レポートも難しくありませんでした。

しばらく経ち「人と関わってみたいな」と考えていた時に、母から通学コースにしないかという提案を受けて、最初は週1日から通い始めました。いきなり週5日はハードルが高く感じていたので、もし楽しかったら増やしてみようと考えていました。

実際に通学して人と関わる中で、自分は人とコミュニケーションをとることが好きだと気づきました。人と関わる時間がとても楽しく、その結果、学期ごとに通学日数を増やしていきました。

また、グループワークをする中で、オンラインで学んでいたときにインプットしていたYouTubeで見ていた起業家の考え方や、情報が知らぬ間に自分のコミュニケーションの下地になっていて、「自分はこうしたい」など人に伝えることが、以前よりも上達していると気づきました。
実践の中で、自分の気持ちを言語化する力が身についていると感じ、気づけばグループの中で中心になっていました。
昔は考えることが好きだったけど、伝える方法が見つかりませんでした。しかしN高の生活の中で、メンターや先生からのフィードバック、仲間との会話の中でより考えが深まり、実践を通して自分の成長を実感することができました。

こうして通信制高校で学ぶ中で得た経験と、全日制高校に通っていた時に自分が感じていた疑問が、新しい教育システムへの興味につながり今の将来の目標を見つけることができました。

「余白の時間と実践」で身につけた言語化する力

通信制高校という選択肢

今学校に通えていない人や、通信制高校を考えている人に伝えたいことは「嫌だなと思うことを生活の軸に置かない方がいい」ということです。

もちろん、自分の目標やレベルアップのために嫌なことに挑戦することは必要だと思います。
しかし目標がない中で、自分が嫌だなと思う手段をただやり続けることは苦しいので、そんなときには自分の「好きなこと」「つい勝手にやってしまうこと」に目を向けてみたら良いと私は思います。
そうすることで、やりたいことが見つかるかもしれないからです。
通信制高校はそのための前向きな選択肢の一つだと考えています。

通信制高校に通うようになってから、今のほうが楽しいと感じていますし、通信制高校に入って本当によかったと思っています。後悔はまったくありません。

通信制高校という選択肢

取材日:2025年10月

本記事内で話されていることは、個人の体験や感じ方によるものです。現在の学校のカリキュラムや学習の進め方とは異なる場合があります。

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