通信制高校の生徒・卒業生を対象に、1,500人という高い目標を掲げて実施したアンケート調査。
通信制高校の先生方や生徒の皆さんのご協力もあり、いつの間にか多くの人を巻き込む取り組みへと広がっていきました。
短い準備期間の中で工夫を重ねながら取り組んだ今回のプロジェクト。その舞台裏を、関わったメンバーの視点からお届けします。
ひとつの問いから始まった、私たちの挑戦

もともと、「通信制高校の生徒を対象にした調査をやってみたい」という思いがありました。そんな取り組みをしている企業はまだほとんどなく、社会に発信したときにどんな反応があるのかという純粋な好奇心からです。一方で、インターンを通じて通信制高校の生徒と関わる中で、「通信制高校に通っていることをどこか引け目に感じている人が多い」という現実にも直面しました。それなら、調査を通じてそのイメージを変えるきっかけをつくりたい、そう思いました。
その後、実施したイメージ調査では、通信制高校に対する印象に親子世代間で大きなギャップがあることがはっきりと数値に現れ、「これはやるしかない」と本格的にプロジェクトをスタートさせました。
たった2か月で全国60校以上・992名へ。想像以上の広がりに

信頼性のあるデータを得るには、少なくとも300〜400件の有効回答が必要です。そのため、約1,500人の事前登録が必要だとわかりました。
プロジェクトの始動からアンケートの締め切りまでは、わずか約2か月。「何をどこまで実現できるのか」すら見えない状態でのスタートでしたが、できることをすべてやりきった結果、全国60校以上の学校にご協力いただき、最終的には992名もの回答を集めることができました。
当初は、「学校のホームルームにお邪魔してアンケートのご案内ができれば上出来」くらいに思っていましたが、実際には想像以上の広がりが生まれました。
インターン自身がプレゼンできるように練習を重ね、さらにそれが発展して、日々輝学園高等学校では生徒会メンバーへプレゼン方法をレクチャー。今度はその生徒たちが、クラス全体に向けてアンケートの案内をしてくれました。さらにN高グループの文化祭にもお邪魔し、生徒会役員の皆さんがチラシ配布やSNSでの拡散など、広報活動に積極的に協力してくれました。
振り返ってみると、当初想定していた規模をはるかに超える、大きな取り組みに成長したと実感しています。個人的には、初めて「数字の目標」が課されたプロジェクトだったこともあり、「どうすればそこにたどり着けるか」を試行錯誤するプロセス自体が、とてもおもしろく、前向きに取り組めたことが印象に残っています。
届けたいから、めげずに1件1件を積み重ね

アンケートの設計では、「どうすれば本音を引き出せるか」に徹底的にこだわりました。ID学園高等学校の生徒やインターンの声も反映しながら、一問一問を丁寧にブラッシュアップ。通信制高校の“今”を、社会に正しく届けるための工夫を重ねた結果、生徒たちのリアルな声や視点がしっかり詰まったアンケートになったと感じています。
ただ、アンケートの質をどれだけ高めても、まずは届けなければ始まりません。当初は思うように登録者数が伸びず、毎日数字を確認しては「これは厳しいかも…」と頭を抱える日々が続きました。
それでもめげずに、各地の通信制高校にアポイントを取り、地道に協力依頼を重ねていきました。「思っていた以上に手間も時間もかかる。でも、確実に広がっている手応えはある」そんな感覚を抱きながら、マーケチームやインターンとも連携し、とにかく足を動かし続けました。
もともと通信制高校で働いていた経験もあり、先生方が日々非常にお忙しいことはよく理解していたため、実は毎回、とても恐れ多いお願いだと感じていました。それでも快くご協力いただけたときは、安心感と嬉しさでいっぱいになりました。
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文化祭に合わせた急ピッチの展開

実はプロジェクトをスタートさせる前に、インターンが在籍しているN高グループの文化祭「磁石祭」への協賛のお話をいただいたんです。
せっかくならこのタイミングでアンケートの告知もできないかと、急ピッチで座組の構築が進み、生徒会役員や職員の方との打ち合わせを進め、広報手段としてチラシ制作などを行いました。
正直、当時は忙しすぎてあまり記憶がありません(笑)。でも、今振り返ると、あの短期間でよくここまでやり切ったなと思います。
▼N高グループ生徒会との取り組み詳細はこちら
ご協力いただいた学校、インターンの声

起業・ビジネスコースでは、原宿スタジオにお邪魔し、社員の皆さまとディスカッションする貴重な機会をいただきました。
アンケート実施の背景や、それをどのように活用していこうとしているのかというお話を通じて、「データに基づいて物事を考える」という視点にも触れることができたと思います。
教室の外で起きている“リアル”を学びの中に取り入れることで、生徒たちが将来ビジネスに挑戦するときの土台となるような、非常に価値ある経験になったと感じています。
▼ID学園との取り組み詳細はこちら

私が在籍するN高グループでは、生徒会として磁石祭での広報に協力をしました。
ちょうど磁石祭を控えていて協賛企業を探していたタイミングだったことから、「何か一緒にできるのでは」と始まった取り組みです。
生徒会メンバーに話すと、「どんな会社?」「こんな活動があるんだ!」と興味津々で、40人以上が協力してくれました。
通信制高校の生徒の声を社会に届ける機会はまだ少ないと思うので、その橋渡しをできたなら嬉しいです。


▼二人がデザインしたチラシ・ポスターはこちら






おわりに
このアンケート調査には、それぞれの立場からの思いが込められています。
通信制高校の生徒、卒業生の皆さんは、自分たちの前向きな声を社会に届けることで、未来を少しでも良くしていきたいと考え、プレマシードとしては、通信制高校に対するイメージや固定観念を見直すきっかけをつくりたいという思いがあります。
メンバーの中には、教育への強い関心を持つ人もいれば、「生徒たちの声が社会の空気を変えるかもしれない」というワクワク感を原動力にしている人もいました。また、インターンのメンバーは、「どんな言葉や表現が同世代に届くのか」を考えながら、動画や文章づくりに取り組むことを楽しんでいました。
ここで紹介しきれなかったメンバーや、裏で協力してくれた方々の存在も、このプロジェクトを支える大切な力になりました。関わってくれたすべての方に、心から感謝しています。
それぞれの立場や視点から思いを重ねたメンバーが、「1,500人の登録」という大きな目標に向けて力を合わせた今回の調査。集まった声は、プレマシードが責任を持って社会に届けていきます。
掲載日:2025年08月
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